英語の定冠詞theと不定冠詞aの違い、使い分けをわかりやすく解説

    冠詞のaとtheの使い方っていまいちよくわからないですよね。
    名詞によってはaやtheをつけなかったり、aとtheで意味が変わったりして苦手としている日本人も多いと思います。
    わたしもその中の一人です。
    しかし、カナダに来てたくさんの英語にふれるうちにだいぶ感覚をつかんできたので、今回はそんな冠詞の使い方をみなさんにシェアしたいと思います。
    この記事を読めば、aとtheのネイティブんの感覚がだいぶつかめるようになると思います。
こんな人におススメ
  • より精錬された英語を使いたいと思っている方。
  • 冠詞のaとtheの使い方がいまいちよくわからない方。
  • aとtheの違いを具体的に知りたい方。
  • これらに当てはまる方の参考になればうれしいです。

不定冠詞aの使い方

私は「日本人の英語」という本で文法を勉強しているので、この本の影響を大きく受けています。

今回説明する内容もだいぶこの本からとっていることをはじめにお伝えしておきます。

 さて不定冠詞は中1で学ぶ基本的な文法項目ですが、いまいちその使い方はわかりにくいですよね。

たぶん多くの方が、名詞につけるアクセサリーのような感覚でaをとらえていると思います。

    とりあえず名詞につけとけばいいんでしょ。

同じように感じている人も多いと思います。

しかし、aを使うかtheを使うかで文章の意味そのものが変わってしまうので、それぞれに重要な役割があるといえます。

名詞にaをつけるかどうかを考えるのではなく、aをつけるかどうか決めた後に名詞をつけます。

自分の伝えたいものにaをつけて、そのあとでどの名詞を使うかを決めている感じです。

aはただのアクセサリーではありません。

まずは、ここを基本認識として覚えておいてください。

そのうえでaの使い方についてまずは考えていこうと思います

一つの形が決まったものかどうか

たとえば、庭で鶏肉を食べるという場面を想像してみてください。

たぶん、みなさんが想像している場面は具体的に決まった形のない鶏肉だと思います。

例えば、わたしの想像はこんな感じです。

この鶏肉のイメージは具体的な形がないので、人それぞれではないでしょうか。

そういうときはaはつけません。

英語にすると、

I ate chicken in the garden.
となります。

 一方で、私は庭でにわとりを食べた。という場面はどうでしょうか。

おそらく、一羽のにわとりがイメージされると思います。

aは一つの決まった形があるものを伝える言葉です。

鶏肉を食べたにaをつけると、にわとりを一羽まるまる食べたという意味になります。

“I ate chicken in the garden.”のイメージはこんな感じです。

    aをつけるかどうかで意味が大きく変わってしまうんだね。

数えられる名詞・数えられない名詞

決まった形のある数えられる名詞であればaをつけます。

たとえば、歌ってなに?と聞かれたなんらかの歌をイメージできるし、数えることができます。

だから、I sang a song.となります。

 一方で、愛となるとそれは抽象的なもので人によって意見がかわりますね。

そういうものにはaはつけません。

Love is patient and kind.

愛は辛抱強くまた親切です。

といった感じです。

 この数えられる名詞と数えられない名詞の話になるとよく取り上げられるのがFurniture(家具)ですね。



日本人からすると数えられるし、具体的な形をイメージできるじゃんという感じですよね。

でも、家具というと「いす」「つくえ」「たんす」などいろいろな言葉を含めた総称ですよね。

だから、Furnitureは数えられない名詞のカテゴリーに入ります。

    自分が伝えようとしていることが、具体的な形があるものなのか、それとも形のない観念的なものなのかをまず考えるんだね。

具体的にきめていないとき

具体的な形があるものであれば、aをつけるけれども、theをつける場合もありますね。

theとどう違うのでしょう??

aは特にこれと決めていないけど一つというときに使います。

ちなみに、次の単語が母音(a/i/u/e/o)で始まる音であればanになります。

文字ではなく発音が母音の場合なので、hour(auər)は、an hourとなります。

 話はそれましたが、犬がほしいという場面を考えてみてください。

ペットショップに行って、なんでもいいから犬が一匹ほしいという場合は、

I want dog.

となります。

あるいは、なんでもいいから例を一つあげてくださいというときは、

Please give me an exampleとなります。

    これときめていないときはa/anをつかうんだね。

定冠詞theの使い方

 theも不定冠詞aと同じで名詞につけるアクセサリーではありません。

theをつけることでその次にくる名詞が決められます。

また、theをつけるかつけないかで意味がかわります。

theがいつ使われるのかを考えてみましょう。

具体的にきまっているとき

aは具体的にどれって決まっていないときに使いましたね。

theは具体的にどれって決まっているときに使います。

例えば、もう一度犬がほしいという場面を考えてみてください。

ペットショップに来て、お気に入りの犬を見つけます。

その犬を指さして、その犬がほしいというときにtheを使います。

例えば、I want the dog.という感じです。

特定のものをさすとき

2-1と似た話になりますが、特定のものをさして話をするときはtheを使います。

たとえば、みんなでBBQをしていて、まだ焼けていない鶏肉を誰かが食べようとしています。

そしてあなたは、「その肉はまだ焼けてない。」というでしょう。

そういう会話の流れがあるときは、

Don’t eat the chicken. It’s raw.といいます。

 あるいは、なにか特定の情報をもらってそれに対してお礼をいうときは、

Thank you for the information.

といえます。

 一方で、情報という一般的なものがもっとほしいというときは、theをつけません。

Please provide more information.となります。

なんの文脈もないところでいきなりthe informationとはいいません。

日本語でも、いきなりその情報は大切だといわれても、どの情報??となりますよね。

同じように、なんの文脈もなくthe informationとは言いません。

なにか特定の話をしていて、二人とも理解しているときは、The information is important.となります。

 つまり、theが使われるときはお互いが理解している文脈で使われます。

あるいは、The information that you told me was important.のように、そのtheがなにを表すのかを説明する表現がなにかあればtheがはいります。

    具体的な話をしていたり、共通の理解があるときはtheがはいるんだね。

一度話題になっているとき

 2-2につながるものがありますが、今話題にしているものならtheを使います。

反対に初めて出てくるものはaがつきます。(数えられない名詞ならaもtheもつかない。)

たとえばある男の人がいて、その人が漁師だったとします。

そのときの英文は、

There is a man. The man is a fisherman.

となります。

「男の人がいます。」のところは、初めて男の人の話をするのでこれが誰かだれもわかりませんね。

だから、a manとなります。

でも、一度男の人の話を出してみんながその男の人の話をしているとわかっているので、2つ目の文章はthe manとなります。

 これは個人的な感覚ですが、この場合のaとtheの違いは助詞の「が」と「は」に近いのかなと思います。

はじめて出てくる情報には「が」をつけますね。

これがaの感覚です。

そして、みんなが知っている情報には「は」をつけます。

それが、theの感覚です。

たとえば、

昔々おじいさんとおばさんいました。

(おじいさんとおばあさんのことを誰も知らない。)

おじいさん山にいきました。

(今ならどのおじいさんの話をしているかわかる。)

英語にすると、

A long time ago, there were an old man and his old wife.

The old man went to the moutains.

といった感じになります。

    やっぱりtheは共通理解があるんだね。

まとめ

aとtheの違いまとめ

  • 冠詞をつけるかどうか決めた後でどの名詞をつけるか考える。
  • a/anのあとは決まった形のある数えられる名詞がくる。
  • 決まった形のない数えられない名詞にはa/anをつけない。
  • theはみんなが話題にしている特定のものに対して使う。

以上です。

最初にお伝えした通り、今回の記事は「日本人の英語」という本をかなり参考にしました。

日本人の間違いやすい英文法がかなり詳しく説明されているので、一読の価値ありです。

これから英会話の勉強を始めたい人のお役に立てたらうれしいです。

では、また~





前回記事:ネイティブがSNSやメールなどでよく使う英語の略語を紹介しています。

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