前回はTYCPのクラスの様子や授業内容についてお伝えしました。
今回はその感想第二弾です。
2019年1月ついに児童英語教授法、TYCP(Teaching English To Young Children Program)のクラスが始まりました。
前回記事では、授業最初のアイスブレークの様子と二つのプレゼンテーション、ミュージックプレゼンテーションとモーニングルーティンについてまとめました。
今回は、このクラスの真骨頂と言える、その他のプレゼンテーションの様子についてもお伝えできればなと思います。
第一弾をまだ読んでいない方はこちらの記事も合わせてご覧ください。
英語を英語で身に着けさせるTPR
みなさんは、日本語を話すときに他の言語から日本語に訳して話をしますか?
そんなことはしないはずです。
日本語を母国語とする我々は日本語を日本語として理解しているからです。
例えば、りんごは→🍎ですよね?
でも、英語になるとapple→りんご→🍎と考えます。
これを第二言語取得の過程としている人は多いはずです。
TPRは英語を英語で理解してもらうための学習法の一つです。
apple→🍎と捉えてもらうための手段です。
例えば、私の場合は現在進行形の指導を行いました。
まず、歌を使ってI’m eatingなどの現在進行形を使った表現を教えます。
その後、食べるジェスチャーをしながらI’m eatingと言ってみたり、
ジャンプしながらI’m jumpingと言ったりして、動作を使って英語を教えていきます。
そうすることで、母語を介することなく英語を取得できるというわけです。
児童英語ならではのプレゼンテーションでした。
こんなこと大人相手の授業でしたらひかれそうですもんね。
ファイナルプレゼンテーション
このクラスのビッグ試験はファイナルプレゼンテーションです。
なんと45分間英語でプレゼンテーション(模擬授業)をするのだから。
でも、同時に一番楽しい期間でもありました。(人のプレゼンを聞くのは)
子どもの年齢と英語レベル、教科は先生が指定してきます。
算数だったり、理科だったり、発音だったり…
私の場合は、4歳児intermediateのwritingでした。
な、なんとwritingです。泣きそうです。
何が難しいかって、相手は子どもを演じた大人です。
4歳児用のwriting教材を準備したところで速攻で終わってしまうのです。
頼むからみんな4歳児になってくれ!
とかなんとか思いつつ準備をしました。
みんないろんな手法を用いていろんなアクティビティを考えて授業を組み立てていました。
例えば、何の科目かは忘れたけれど、オリジナルの畑を作ろう。はなかなか面白かったです。
ランダムで当たった野菜を書いて、それをマフィンの上にさし、
あとは、プレッシェルをさして、畑っぽくすると。
作業が楽しくて、授業が終わった後はみんなでマフィン食べて笑
楽しかった。

で、私のwritingクラスですが、いろいろ迷った挙句、I don’t like ○○とsomeone does’t like ○○、
の表現について書かせることにしました。
内容を簡単にまとめると、初めに野菜の名前について覚えていただきます。
そのあと、I don’t like ○○とsomeone does not like○○の表現を教えます。
そして、I do notはI don’tとsomeone does notはsomeone doesn’tと略して言えますよということを確認します。
で、ボールを回しながら一人ずつI don’t like ○○とsomeone doesn’t like ○○を言わせます。
最後に、これらの表現を使って文章を書かせます。
お題は自分がきらいな野菜と友だちが嫌いな野菜です。
しかーし、案の定、速攻で書き終わってくれました。
そこで、次に準備していた動物を持ち出し、自分の嫌いな動物と友だちの嫌いな動物を書いてもらうことにしました。
しかし、読みの浅いというか考えの浅はかな私…、子どもに言われます。
ぼく嫌いな動物いないよ…
先生フリーズ…
ここで、子ども役をしていた先生が助け舟を出してくれます。
先生、虫も動物だよね!?
Yes!Yes!(先生ありがとう😭)
という感じに、先生にも助けていただきながら、なんとかファイナルを乗り越えることができました。
これからTYCPを受ける方々は、こんな粗相のないよう、子どもの反応を予想しながら授業を組み立てましょう(^-^;
生徒指導あれこれ
このクラスでは、授業のやり方だけでなく、生徒指導の在り方についても教えてくれます。
このクラスでは、授業の流れ、模擬授業、子どもの発達論、生徒指導法など教職課程のようなプログラムで、たくさんのことを教えてくれます。
私は大学時代に教職課程をとって、一応の教員免許もちですが、大学四年間よりも、
こっちのほうが密度濃かったかもなと思うほど充実した毎日でした。
指切ったって大泣きする子をどうするかとか、授業中に泣きまくって暴れまわる子をどうするかとか、確かにありえそうな場面をいろいろ想定しながら意見を出し合いました。
で、実際模擬授業中も先生が率先して暴れまわってくれます笑
あと、座席配置をどうするかといった内容も面白かったです。
クラス一人一人がこんな子たちですという仮定クラス表をもらって、席を配置してくださいという課題です。
先生たちって、ほんといろんな要素を考えながら座席考えてるんですよね。
他にも、
・ただ子どもを見るだけ。
・無視してみる。
・どうしたらいいか子どもに言わせる。
・活動をいったん止めさせて、なぜストップしたのか考えさせる。
など、日本の学校でも現役の先生たちが使っている手法を学びました。
他にも、たくさんの事例とそれに対する先生の考えを教えてくれます。
他にどんなものがあるのかは実際に授業を受けてみてください。
どれも、実践的で役に立つものばかりだったので将来教員希望の方にもおすすめです。
教室の中も実際の英会話教室のようで、教室そのものがまたモデルでした。

では、今日はこのへんで。また~
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