コロナウイルスパンデミックの影響でオンラインで働く人が増えています。
自宅でできる仕事の一つとして、日本語教師を始める人もたくさんいます。
よくどうやって教えているのかや、どんなテキストを使っているのかを聞かれるので、今回はわたしが授業内で使いやすいなと思っているテキストを8つ紹介します。
私は約3年日本語を教えています。
3年間授業してきた中でこの本使いやすいなと思ったものを紹介しているので、みなさんのお役にも立てるかと思います。
↓オンラインで日本語を教えることができるPreplyの紹介記事はこちら
↓日本語授業の準備の仕方についての記事はこちら
通常授業におすすめ

通常のクラスでわたしがすすめる日本語の教科書を二つ紹介します。
げんき
日本語学校でも使われている、日本語を教えている人なら誰もが知っているであろう超有名な教科書です。
かんたんな文法からはじめ、じょじょに難しくなっていく構造になっています。
留学生のメアリーさんを中心にストーリーが進んでいき、日常生活になじみのある内容になっているので、生徒もとりかかりやすいようです。
独学で日本語ぺらぺらの生徒さんたちに使っているテキストを聞いたら、だいたい「げんき」と答えます。
英語訳もついているので、独学でも勉強しやすいテキストだと思います。
使いやすい点 | 日常生活とかかわりのある場面が使われており、とりかかりやすい。 |
使いにくい点 | 特になし。 |
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みんなの日本語
このテキストも日本語を教えている人なら誰もが知っているであろうテキストだと思います。
こちらもかんたんな文法から難しい文法になっていく配列となっています。
こちら別売りの指導書にイラストなどが入っているので、指導書とセットで使うと授業しやすいと思います。
「げんき」にしろ「みんなの日本語」にしろ、抜けなく構造的に日本語文法を教えられるのは、やはり教科書を使うよさですね。
文法を教えているのであれば、どちらかのテキストをもっておくことをおすすめします。
使いやすい点 | 指導書やイラストも一緒に使えば授業しやすい。 |
使いにくい点 | 教科書構成が使いにくい。 |
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JLPT対策におすすめ

JLPTという日本語能力検定対策でおすすめの本を3冊紹介します。
新完全シリーズ
JLPTを受験予定の生徒さんはだいたいもっているテキストです。
文法、語彙、読解など各セクションにわけて売られています。
英語訳や中国語訳もついて独学もできるので、授業だけでなく予習復習を行う上でもいい教科書だと思います。
が、ちょっと中身が堅苦しいかなという気はします。
使いやすい点 | セクションごとにテキストがわかれており、それぞれを深く学習できる。 |
使いにくい点 | ちょっと堅苦しく、とりかかりにくい。 |
おすすめ度 | ![]() |
TRYシリーズ
生徒さんからの依頼がなければ、基本私が使っている教科書はこのTRYシリーズです。
こちらは文法項目ごとの配列というより、ある場面の中ででてきた文法を学習していくスタイルとなっています。
個人的には文法項目ごとに学ぶ構造シラバスよりも場面ごとに使える文法を学ぶ場面シラバスの方が好きです。
また、このテキストは読みや聴解のセクションも文法項目と一緒に学ぶスタイルとなっているので、JLPTにむけた総合テキストとしても使えます。
この教科書は、生活と関係のある場面の中で文法を学ぶので生徒も学びやすいという点でいいテキストだと思います。
ただ、練習問題が少ないので別途練習用の副読本がいるかなというのがちょっと気になります。
使いやすい点 | 生活と関係のある場面で文法を学ぶからとりかかりやすい。 |
使いにくい点 | 練習問題が少なめ。 |
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にほんごチャレンジ
にほんごチャレンジもことばや文法、漢字などセクションごとで出版されています。
JLPT用の漢字学習については基本、にほんごチャレンジを使用しています。
なぜなら、このテキストは漢字の成り立ちを説明していて、イラストなどで漢字の意味がイメージしやすいように作られているからです。
ただこのテキスト、N5とN4しかないようです。
N3以上は日本語総まとめという別の名前の教科書があります。
N5, N4受験者を教えている方にはぜひおすすめしたい一冊です。
使いやすい点 | イメージから漢字の意味を覚えることができる。 |
使いにくい点 | N5, N4のみ。 |
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子どもとのクラスにおすすめ

今まで紹介したテキストは大人用に作られているので、話がむずかしかったり、堅苦しかったりします。
なので、以下で子どもとのレッスン用でおすすめの教科書を紹介します。
こどものにほんご
この教科書は基本かんたんな文法から難しい文法を学んでいけるように構成されています。
が、同時に場面の中で使える文法も紹介されているので、8割構造的シラバス、2割場面シラバスという感じでしょうか。
この本は、ルイス君の学校生活を中心に進んでいきます。
子どもが取りかかりやすい場面が使われていますが、日本の学校とかかわりのない外国在住の子どもたちには難しいかもしれません。
日本の文化も一緒に教えるのであれば、たいへんすばらしいテキストです。
使いやすい点 | ・子ども用の字体が使われている。 ・子どもの生活に関連した場面が使われている。 ・指導案もついていて日本語教師初心者向け。 |
使いにくい点 | 日本の文化を知らなければ理解するのが難しい。 |
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おひさま
こちらは幼児、小学校低学年向きのテキストです。
この本のいいところは写真がたくさんあり、しかもカラーになっているところでしょう。
写真がたくさんあるがゆえに、日本に住んでいない子どもたちでも、ものをイメージしやすいと思います。
ただ、内容構成、難易度が日本語を教える用の教科書というより普通の幼児用図書というイメージを受けます。
使いやすい点 | 全カラーで写真もたくさんありイメージしやすい。 |
使いにくい点 | 日本語を教える教科書というより幼児用図書という感じ。 |
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自分の日本語勉強用におすすめ

日本人であってもしらない日本語のことってたくさんありますよね。
ここでは、日本語教師として必要な知識を身につけるためにおすすめの本を紹介します。
日本人のための日本語文法入門
われわれが学生時代に学んだ日本語文法と日本語教育で使う日本語文法には違いがあります。
たとえば、われわれが形容動詞として学んだものは、日本語教育ではナ形容詞といいます。
そういった国語文法と日本語文法の違いを詳しく説明してくれています。
また、「は」と「が」の違いなど日本語教育の場面で必ず聞かれるであろう疑問にも答えてくれているので、大変おすすめの一冊です。
これから日本語教師を始める人は必読だと思います。
使いやすい点 | 国語文法と日本語教育の文法の違いがわかりやすく書かれている。 |
使いにくい点 | 入門書のわりに内容が難しい点がある。 |
おすすめ度 | ![]() |
以上です。
これから日本語教師を始める方々の参考になればうれしいです。
オンラインで教える日本語教師について質問がある方は、コメント欄あるいは問い合わせフォームよりご連絡ください。
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